手加工のショート動画

手加工でおぼろ昆布やとろろ昆布を削っています。日本の伝統的な昆布の加工です。他の仕事もやりながらですので朝から晩まで加工しているわけではありません。何もかもひとりで段取りするのは大変ですが(笑)。さて、うちの加工の仕事風景をショート動画にしてみました。狭い仕事場ですので引きのアングルはご勘弁を。


太白おぼろの手加工
【インスタリール動画】
太白おぼろの地(昆布の生地)は、おぼろ昆布を削り終えた真っ白な地を少し寝かせて使います。真昆布の白い肉部は甘味があります。うま味はおとなしめ、酸味は緩めです。太白おぼろはこの白地を帯状に削ったもの。柚子を散らした湯豆腐などの出汁料理に最適です。太白おぼろ自身は強く主張はしませんが、まったりとした甘味と旨味が持ち味。濃い味付けではなく薄味のお料理でその力を発揮します。

おぼろ昆布の手加工
【インスタリール動画】
真昆布の表面は黒く、その肉部は白い。おぼろ昆布はその黒・白両方を帯状に削っています。関西の昆布うどんには欠かせないのがこのおぼろ昆布。酸味があります。比較的薄味な関西風のうどんですが、このおぼろの酸味と昆布の風味で感動の味に変わっていきます。うどんのお汁を飲み干してしまうほど。

白とろろの手加工
【インスタリール動画】
白とろろは、黒とろろを削り終えた地、昆布の肉の白い所を削ります。のこぎり状の刃で細かく短く少しずつ削ります。とろろの地は基本よくお酢に浸かっていて柔らかい。白とろろの味わいは「甘酸っぱい」。ご飯に白とろろを少しのせて食べてください。個人的に推しです。

黒とろろの手加工
【インスタリール動画】
加工の仕事のうち5割は黒とろろの作業です。手かきのとろろを削る職人はおぼろ昆布を削る職人よりも少なく珍しい仕事になってしまいました。のこぎりのような刃で細かく削ります。黒とろろはお酢の酸味が効いていて昆布の風味たっぷりのふりかけとろろ昆布です。ご飯に少しのせて食べてください。